染色体異常とは染色体異常とは

相互転座

染色体検査を行うと、習慣流産の方の約0.8〜1%に染色体異常がみつかりますが、その中でも一番多い染色体異常は「相互転座」です。
相互転座とは、染色体の一部がほかの染色体の一部と入れ替わっていることです。600人に1人ぐらいの割合で見られる、比較的頻度の高い染色体異常といえます。

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転座をしていても、情報量のバランスがとれている染色体異常を「均衝型」、染色体の一部に欠失や過剰があれば情報量のバランスが崩れている「不均衝型」となります。
均衝型相互転座を持っている方は全く普通の健康な方で、本人も染色体異常に気づいていない場合がほとんどです。
しかし2本で1対の染色体は、卵子や精子がつくられるときに数が半分になりますので、この過程で転座特有の四価染色体と呼ばれる複雑な十字形の対合と分離を行うため、情報量のバランスのとれている均衝型相互転座でも、一部分が互いに入れ替わっている2本の染色体同士が別々に分かれてしまい、卵子や精子のバランスが崩れた不均衝型の染色体を持つ確率が高くなってしまいます。reciprocal2

夫婦のどちらかに相互転座がある場合、受精卵の染色体は理論的には16種類の組み合わせができますが、流産しにくい正常型、均衝型の組み合わせは2種類にすぎません。残り14種類の不均衝型の受精卵がどこまで育つことができるかは、それぞれがどのくらいの量の遺伝子の不均衝なのか、重要な働きをする遺伝子が関わっているのかなどによって違ってきます。
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つまり、相互転座のあるご夫婦ごとに流産になる確率は異なるのです。どのくらい流産しやすいかは妊娠の経過をみなければ分かりませんが、一般に流産を2回繰り返すと「流産する可能性は高い」、3回繰り返すと「流産する可能性はかなり高い」と判断されます。流産を3回繰り返した場合、次の妊娠も流産になる確率は75%とされています。
相互転座がある場合、流産の回数が多いほど、次の妊娠も流産になる確率が高いと考えられます。