受精卵が着床するには受精卵が着床するには

採卵から移植まで

体外受精では図のように卵巣から卵子を採ってきて(採卵)、精子と一緒にして培養液の中で受精させてから、4〜8細胞の分割卵の時期を経て胚盤胞という着床寸前の状態まで育てたところで子宮に戻すのが通常です。
この方法では卵管に関係なく妊娠できますので、卵管の閉塞や癒着、卵管が卵巣から排卵された卵子を取り込まないピックアップ障害、原因不明の不妊症などの場合に有効な治療法で、現在実施されている不妊治療の中で最も妊娠の可能性が高い治療といえます。
しかし、妊娠率、出産率は100%ではありません。受精卵が着床してくれない原因は受精卵だけでなく、子宮内膜が薄いなど母体側に問題があることもあります。しかし着床してくれない原因の多くは、受精卵の染色体異常にあることも事実です。スライド1

上図のように転座などの染色体異常の保有者ではないご夫婦の受精卵が着床直前の状態にある胚盤胞という段階まで育ってくれても、受精卵が染色体異常を持つ割合は極めて高く、年齢が上がるとともにこの割合は上昇します。染色体異常のある受精卵の多くは着床すらしません。一部、染色体異常があっても着床する受精卵もありますが、そのほとんどは流産に終わってしまいます。また染色体異常を持った受精卵は、顕微鏡で観察しただけでは正常な受精卵と全く区別がつきません。下図のようにグレードと染色体異常にはあまり関係が無いと報告されています。従って、グレードの高い受精卵を子宮に戻してあげても着床してくれないという状況が起こってしまうのです。


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