着床前スクリーニングとは着床前スクリーニングとは

最新検査法・次世代シーケンサー(NGS)法

着床前診断・着床前スクリーニングに用いられる検査法は、目的によって2種類に分けられます。
1つは、習慣流産などを予防する目的で染色体を調べる検査、もう1つは遺伝性の病気を予防するための遺伝子検査です。染色体検査は染色体の数と形を調べる方法ですが、私どもでは最新の染色体検査法である次世代シーケンサー法を主に実施しています。
次世代シーケンサー法は本来はヒトゲノムプロジェクトのためにゲノム遺伝子の塩基配列をショットガン式にランダムに検査して、その結果をコンピューターで照合して、ゲノム全体を解読する目的で開発された方法です。しかし、この方法で受精卵のすべての染色体の数の異常を診断して体外受精の着床率を上げて、流産率を下げることもできます。この方法が開発される前に使っていたアレイCGH法は「新型着床前診断」として、2012年7月11日の読売新聞一面で大きく報道されましたが、次世代シーケンサー法ではアレイCGH法よりもさらに検査の精度が上がっています。
次世代シーケンサー法もアレイCGH法も22種類の常染色体と2種類の性染色体を合わせた、全24種類の染色体の数を高い精度で調べる事が出来る事に違いはありません。
受精卵由来のすべてのDNAをWGAと呼ばれる方法で何万倍にも増やしてから検査します。これをコンピューターで解析して染色体異常の有無を調べます。
この方法ではトリソミーのような染色体の数の異常だけでなく、不均衡型の転座のような構造異常も同時に検出することができます。
次世代シーケンサー法やアレイCGH法による着床前スクリーニングによって、受精卵の染色体を正確に診断できる確率は97%〜98%です。しかしDNA増幅過程でのエラーなどが起こりえるため、診断の間違いの可能性はゼロではありません。