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日本産科婦人科学会のパイロットスタディについて

2020.01.09

日本産科婦人科学会が2019年12月、欧州ひと生殖医療学会誌に着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)のパイロットスタディの結果を報告していますが、着床不全を理由としてPGT-Aを受けた群では、胚移植あたりの妊娠率は17/24 (70.8%)、受けない群では13/41 (31.7%)、流産率はPGT-Aを受けた群では2/17 (11.8%)受けない群では0/13 (0%)になっています。

また、習慣流産を理由としてPGT−Aを受けた群では胚移植あたりの妊娠率は14/21 (66.7%) 、受けない群では11/37 (29.7%)、流産率は受けた群では2/14 (14.3%) 受けない群では2/10 (20.0%)と報告しています。

合計すると胚移植あたりの妊娠率はPGT−Aを受けた群では胚移植あたりの妊娠率は31/45(68.9%)、受けない群は24/78(30.8%)になります。

移植あたりの妊娠率が上昇することは統計的に有意であるとの結論でした。

流産率については症例数が少なすぎて結論が出なかったということでしょう。

「出産率向上につながらない」との報道がありますが、この論文を書いた名古屋市立大学の杉浦真弓氏らは何回流産しても、あるいは何回無駄な胚移植を受けても、最終的に一人赤ちゃんを授かる確率は変わらないというのを「出産率向上につながらない」と言っているのだと思います。以前、患者数を捏造までして同じ欧州ひと生殖医療学会誌に載せた、転座を保因の方の着床前検査(PGT-SR)についての論文でも同様の主張をしています(今回はさすがに数字の捏造はなさそうですが)。

なお、大谷レディスクリニックでは日本産科婦人科学会のパイロットスタディの結果に勝るとも劣らない成績をあげています。